はかりの校正では性能に合った分銅の等級を決めることが大切

最初に整理するべきポイントを把握しよう

電子測りを正確に点検、校正するためにはどのような点に注意が必要となるのでしょうか。最大のポイントといえるのが、電子はかりの性能に合わせた、分銅の等級を選ぶという点です。合わないものを選んでしまうと、誤差の範囲が大きくなってしまって正確に点検などが行えなくなります。基本的に認められる誤差の範囲は、電子はかりの目量における下の桁で、四捨五入しても目量に現れない±3分の1以下となります。具体的な許容範囲に関してまとめた表を参考にしながら、点検のためにどのようなものを使っていけばいいのか整理しながら検討することを忘れないようにしましょう。誤差を減らすためにも、使うものは注意しながら選ぶことが大切です。

形について考えることも忘れずに

等級だけではなく、電子はかりの点検・校正を行う際には、分銅の形状について考えていくことも必要です。一般的に広く使われている形状が、円筒型のものです。円筒型の場合には、精密なはかりや小型のはかりなどの点検に使われるケースが多くなっています。また円盤型のものは、取り扱いやすく複数積み重ねられるという点が重宝されています。普及タイプや高精度の電子天秤やはかりなどの点検に利用されています。ほかにも増おもり型は、ズレ防止の段と溝がついていて、積み重ねられるのが特徴です。下皿式のはかりの点検に使われていますが、電子はかりにはあまり使われない種類です。ほかにも枕型や板状などの形状があるため、はかりの種類などに合わせて使う形状を決めましょう。

材質による違いは何か考えてみよう

校正について考えるとき、等級のほかにも注目するべき点の1つとして分銅の材質の問題があげられます。実ははかりの点検に使う分銅は、材質によって特徴には違いがあります。状況に合わせたものを利用するためにも、材質の違いについて考えたうえで購入する種類を選ぶことが大切です。例えば円筒型や円盤型の場合、ステンレス製と黄銅クロムメッキ製の2種類があげられます。ステンレス製は、メッキなどの表面処理がないため、ぶつけた場合でも質量変化への影響が少ないので安定性が高い種類です。そして耐食性に優れているのも特徴の1つです。一方の黄銅クロムメッキ製は、ぶつけた場合にメッキがはがれて重さが変わってしまうこともあるので注意が必要です。ですがステンレス製より安く購入できるというメリットがあります。このような材質ごとの違いにも注目しましょう。

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